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司法書士 Sharon legal office



先日、NHKの朝ドラでヒロインを演じた女優さんと共演した俳優さんが事実婚を発表されました

お二人曰く、

「現状、入籍することは考えておらず、必要なタイミングが来たら話し合って決めたい」とのこと

なんて新しい、なんて素敵、これが令和の家族のカタチなのでしょうか


事実婚とは、法律婚と対になる婚姻関係の概念です

婚姻届などの手続きはしないけれど、

お互いに結婚の意思を有し、共同生活を営んでいることと定義されています

近年、法律婚と同じように、

遺族年金を受け取ったり、健康保険の扶養に入れることができるようになっています


しかし、これらの法的な手続きやサービスを受ける際は、

婚姻届を出していないがゆえに、

事実婚の証明が必要となる場合があります


そこで、有効な証明方法が住民票です

住民票には、氏名、住所、生年月日とともに、

世帯主から見た“続柄(つづきがら)” が記載されます


法律婚の場合、

夫を世帯主と決めたとすると、他方の続柄は「妻」と記載されます


事実婚の場合は、

夫を世帯主とすると、「妻(未届)」と記載されます


この「(未届)」の記載により、

婚姻の意思がありながら法律上の手続きを行っていない事実婚であること

を証明することができます


ちなみに、世帯主は、夫とすることが多いですが、もちろん妻でも構いません

妻が世帯主の場合は、「夫(未届)」となります


最後に、事実婚と法律婚の違いとして、

相続権が発生しない、

税制上の優遇がない、

子どもが生まれた場合に原則母だけの単独親権となる、 などがあります



父親が生前に遺言を作成したことは聞いているけれど、探せど探せど見当たらず…

こんなとき、遺言書が公正証書で作成されていれば、公証役場で探してもらうことができます


遺言公正証書は、

・遺言者の死亡後50年、

・証書作成後140年、

・遺言者の生後170年間、保存する取扱いとなっています


また、遺言者の氏名、生年月日、作成年月日などの情報がデータベース化されていますので、

昭和64年1月1日以降の作成であれば、検索ができるようになっています


しかも、作成した公証役場が判らなくても、全国どの公証役場でも検索することができます

とても便利になっています


ただし、公正証書遺言の検索は、

遺言者生前中は、遺言者本人しかできず、推定相続人でも検索の請求をすることはできません


また、遺言者の死亡後も、

検索の請求ができるのは、法定相続人・受遺者・遺言執行者など利害関係人に限られています


 公正証書遺言を作成したけれど、内容は明らかにしたくないという場合は、

1.公正証書で遺言を作成していること、

2.公証役場で検索できること、

この2点を相続人へ伝えておくとよいでしょう



遺言執行者とは、遺言に基づいて相続に関する手続きを進めていく人です


具体的には、

銀行口座の名義変更や解約手続き、

不動産の所有権移転登記、

財産の遺贈手続き などを行います


 手続きをスムーズに進めるには、遺言執行者を選任しておいたほうがよいですが、

必ずしも決めておかなければならないというわけでありません


遺言執行者が必須となる場面は、

①推定相続人の相続廃除

②子の認知

の2つです


上記以外の執行は、遺言執行者でなくても行うことができます

遺言執行者がいない場合は、相続人全員で相続手続きを行います


遺言執行者を指定・選任するには、次の3つの方法があります

 ① 遺言者が遺言書の中で指定 ← オーソドックスです

 ② 遺言書の中で遺言執行者を指定する人を決めておき、その方に決めてもらう

 ③ 家庭裁判所に選任してもらう 


遺言執行者は、未成年者と破産者以外であれば、誰を指定しても構いません

ご家族やご友人でもよろしいですし、

専門家である弁護士や司法書士などに依頼することもできます


あなたの大切な遺言の実現、誰に託しますか?



 

夫が亡くなり、妻が生命保険金を受け取りました

この保険金は、他の相続人にも分配しなければならないのでしょうか?


 生命保険金は、原則、受取人固有の財産です

相続財産ではありませんので、遺産分割の対象とならず、分配の必要はありません

 例外として、受け取った保険金が相続財産に比して多額であり、

他の相続人との間に著しい不公平が生じるような場合は相続財産として扱われます


最高裁によれば、著しく不公平かどうかは、

以下の要素を総合的に考慮して判断するとされています

  ①保険金の額

  ②保険金額の遺産の総額に対する比率

  ③相続人と被相続人の関係(同居の有無、介護等に対する貢献度など)

  ④各相続人の生活実態

 

たとえば、相続財産が1000万円であるのに対し、生命保険金が9000万円という場合、

②の要件だけみると不公平のような気もします

しかし、最高裁は、②以外の要件も総合的に判断するとしています

受取人である相続人が長年に亘り一手に介護を引き受けていたというような場合には、

上記金額であっても著しい不公平とはいえないケースもあるということです


 保険金の受取人を指定することは、被相続人の意思の表れです

金額だけを見て、公平不公平を論じることのないよう、

被相続人の意思を最大限尊重することが大切です


 


遺言は、あなたがお亡くなりになった後に、その効力を発揮します

存在が明らかとなって、はじめて日の目をみるのであって、

見つけてもらえなければ、その力は発揮されません

見つけてもらうためには、保管場所がとても重要です


遺言の種類ごとに、保管場所を検討してみましょう

 

公正証書遺言の場合は、

原本は遺言を作成した公証役場に保管されます

相続人に対しては、遺言を作成した公証役場の場所を伝えておけば十分です


自筆証書遺言の場合は、

遺言者の判断で保管場所を決めることになります

改ざんや破棄を防ぐためには、

利害関係のない第三者へ保管を依頼することが望ましいです

具体的には、ご友人や専門職である士業、信託銀行などです

もう一つの有力候補は、法務局です

3年前に運用が始まった自筆証書遺言保管制度を利用します

改ざんのリスクゼロ、

コスト面でも信託銀行などと比べて圧倒的に安価、

さらに自筆証書遺言であるにもかかわらず検認の手続きも不要 という優秀さです


遺言の作成を検討されているのであれば、内容と併せて、保管場所にもご留意を



 


先日、市の広報誌に市営墓地についての記事がありました


納骨や改葬、使用者の死亡による承継等には手続きが必要、

使用区画の清掃や草刈りなどの維持管理は各自で行いましょう、とのこと

お盆に時期に合わせてのアナウンスですね


ところで、“改葬”をご存知ですか?

改葬とは、お墓を引っ越すことです

昨今増加傾向にあり、年間11万件を超えているそうです

都市部への人口移動や少子化により、お墓の管理が難しくなっていることが要因です


また、管理を子供たちに託したくないなどの理由から、

お墓を片付ける“墓じまい”をする方も増えています

こちらも年間12万件を超えており、15年前に比べて倍増しているそうです


 お墓以外の供養の方法としては、合同墓や樹木葬、散骨などがあります

ライフスタイルの変化に伴い、お墓に対する考え方も変わりつつあります

令和の現在、供養の仕方もそれぞれ、お墓のかたちもそれぞれですが、

亡くなった方を偲ぶ気持ちは、いつの時代も変わりません


 

子供のいないご夫婦は、お互いに相手が亡くなったとき、

遺産の全部を自分が相続するものと考えます

夫婦で築いた財産ですから当然です


しかし、法律は、そのようにはなっていません

現在の民法は、夫婦に子供がいない場合、配偶者と共に、亡くなった方の親にも相続権があります

親よりも上の世代が亡くなっている場合は、兄弟にも相続権が発生します


夫婦で築いた財産について、

相手の親や兄弟に相続権があることに違和感を持つ方も多いと思います

実は、この規定、明治時代につくられました

当時は、家制度により、親や兄弟とは経済的にも強い結びつきがありましたから、

子がいなければ、親や兄弟が承継することが自然でした

しかし、現代は、親兄弟といえども、婚姻により別世帯となります

親や兄弟と経済的な強い結びつきはありません

結びついていないのに、相続権があること、これが揉める原因となっているように感じます


個人的には、子供のいない夫婦の相続人は、残された配偶者だけでよいのではと思います

遺産の中にご夫婦で築いた財産ほかに、

親から受け継いだ財産がある場合は、一定の配慮も必要かもしれませんが、

私自身は、自分の息子や娘、或いは兄弟姉妹が、配偶者と築いた財産に対して、

法定相続分を主張するようなことはしたくないなと思います


皆さんは、どのようにお考えになりますか? 


法務省は、インターネット上で作成・保管できる遺言システムの検討を始めたそうです

来年3月を目途に、新制度の提言を行うとのことです

デジタル化の波がとうとう遺言にも到達したのね~と感慨深いです


 新制度と現行の自筆証書遺言と比べてみると、

 ① 自筆不要→ネット上のフォーマットに従って入力

 ② 押印不要→電子署名で代替

 ③ 紙保管→クラウド上に保管、ブロックチェーン技術で改ざん防止

 となっています


ちなみに、 海外の対応は、

米国では、19年に電子遺言書法が制定されています

導入は、州ごとの判断に委ねられており、

フロリダ州やネバタ州では既に運用がされています


欧州では、ドイツやフランスなど、

未だデジタル形式や録音などの遺言は認められていません


アジア圏では、韓国は録音による遺言が有効とされているようです


遺言は、円滑な相続のために有用なアイテムです

選択肢が広がることにより、更に身近で使いやすい制度となることが期待されます


 

被相続人が遺言を残していなかった場合、相続人は遺産の分配方法を話し合います

これを遺産分割協議といいます


遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です

反対する相続人がいると永遠に成立しません

 

遺産分割協議がまとまらない場合、家庭裁判所で“話し合い”をすることができます

これを遺産分割調停といいます

話し合いをするといっても、当事者が対峙して行うものではありません

それぞれが別室で待機し、

調停委員が双方の言い分を個別に聴き、妥当な分割案を提示してくれます

双方が分割案を受け入れれば、調停成立となります


 調停のメリットは、中立な第三者である調停委員が介入することにあります

当事者同士の話し合いがいつまでたっても平行線という場合は、

話し合いの場を裁判所に移してみることで、思わぬ解決策が得られるかもしれません


当事務所では、

必要な場合には調停の代理人となる弁護士をご紹介することもできます

 

裁判所などと構えることなく、

話し合いに行くという気楽な心持ちで利用していただければと思います


女性の社会進出が一層進む中、

旧姓を使用しながら活動される方も増えています


旧姓は、通称名であって戸籍名ではないため、

本人確認が必要な場面では様々な不便がありました


2019年11月5日、

住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記できる制度がスタートしました

銀行口座の開設など旧姓で行う活動の本人確認に役立つことが期待されています

ちなみに、本人確認書類として最も利用されることの多い運転免許証も

旧姓併記できるようになっています


住民票等に旧姓併記を希望される方は、お住いの地域の役所にて手続きが必要です

原則は併記なし

例外的に併記する

という具合になっていますのでご注意を


ところで、旧姓併記制度の導入には、システム変更に伴い、

約200億円の費用がかかったそうです

2018年7月に実施された調査によると、

「夫婦が別姓であってもよい」と考える人が50・5%となり、

初めて半数を超えたそうです

選択的夫婦別姓を法制化すれば、この費用は…と思う今日この頃ですが、

みなさんはどう思いますか? 


1 どんな制度なの? 

  相続した土地が所有者不明土地の予備軍となっている現状を踏まえ、

  その発生予防の観点から、

  相続した土地を手放して国に引き取ってもらうという新しく創られた制度です


2 誰でも申請できるの?

  相続や遺贈によって土地の所有権を取得した相続人であれば、原則申請可能です

  制度の開始前に土地を相続した方でも申請することができますが、

  売買等によって土地を取得した方や法人は対象外です


3 どこに申請するの? 

  申請窓口は、帰属する土地を管轄する法務局です


4 どんな土地でも引き取ってくれるの?

  一定の要件をクリアした土地でなければなりません

  例えば、建物がある土地、土壌汚染のある土地、担保権や使用収益権が設定されている土地は、

  そもそも申請すらできません

  また、勾配30度以上かつ高さ5メートル以上の崖がある土地や土砂崩落などの

  災害発生防止措置が必要な土地も対象外です


5 費用はどのくらいかかるの?

  審査手数料と負担金が必要です

  負担金は原則20万円となっていますが、多数の例外があります

  住宅街の宅地、優良農地や山林については、面積に応じて金額が決まります

  具体的な算定方法は、法務省HPに詳細が掲載されていますので、参照ください


ハードル高そうな相続土地国庫帰属制度ですが、いよいよ4月27日にスタートします

制度の利用を検討される方は、専門家や法務局にてご相談下さい


 

みなさま、明けましておめでとうございます

 いつも このコラムをお読みいただき、ありがとうございます

本年も、みなさまのお役に立つような情報を発信して参りますので、

どうぞよろしくお願い致します


 さて、3年ぶりの行動制限のないお正月でしたが、皆さんはいかがお過ごしでしたか?

ご親族が一堂に会し、楽しい時間を過ごされたという方も多いと思います


一般的に親族というと、親戚全員という認識がされますが、

法律上の親族は、すべての親戚が含まれるというわけではありません


法律上の親族とは、

①6親等内の血族 ②配偶者 ③3親等内の姻族 とされています


 血族とは、血縁の繋がっている者のことです

親、兄弟、祖父母、おじおば、いとこなどです


姻族(いんぞく)とは、配偶者の血族のことをいいます

夫からみると妻の父母、妻からみると夫の父母は、姻族です


配偶者は、血族でも姻族でもありませんが親族です


親等(しんとう)とは、親族関係の遠近を表す単位です

親族としての距離を測る意味を持っています

親等の数え方は、同一の始祖まで遡って数えていきます

親子であれば1親等、兄弟であれば2親等、おじやおばは3親等、いとこは4親等となります


となると、お正月に集まる親戚は、

ほぼほぼ法律上の親族に含まれるということになりますね


さて、今回は、親族、血族、姻族、親等と

知っているようで知らない法律用語が並びましたが、ひとつひとつは難しくありません

ご自身の家系図を作成しながら、法律上の親族の範囲を確認してみてください